それでもバスの運転手になりますか? バス運転手のお給料、待遇など

バス運転手イラスト 第二種大型自動車免許

バスの運転手になって2年弱です。

今回は私のバス運転手としての給料や待遇面をまとめてみました。

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給料

仕事をする上でやはり一番気になるのが給料ですよね。

関西の某バス会社(路線バスと貸切バスがある)の運転手として勤務した最初の1年間の給料を紹介します。

私の場合、月平均約26万4千円が支給され、税金各種保険料約5万8千円が控除されました。
可処分所得(手取り)は月平均で約20万6千円でした。

固定給184,000
手当80,000
税金20,000
各種保険38,000
合計(手取り)206,000

年収でいうと300万円程度でした。

この中で時間外手当が収入に大きく影響します。
コロナの影響を受けて残業が減っていますので、今後は月収22万円23万円(手取りで16万円~17万円)になりそうです。

固定給

私が勤めているバス会社の場合、基礎給年齢給職能給の3つが毎月固定額で支給されています。

私の場合、合わせると約18万4千円です。

私は年齢が高い方ですので、今後毎年年齢給減額されていきます。
若い人(20代、30代の人など)は毎年年齢給増額されます。

各種手当て

固定給以外に様々な手当が支給されます。

時間外手当

決められたダイヤ系統に従って出勤し乗務しますが、月単位で見ると数時間の残業が発生することがあります。
また、休日出勤についても時間外手当として支給されます。

私の場合、1年間の平均で月当たり約4万円の時間外手当がありました。

深夜勤務手当

深夜時間帯に乗務すると、深夜勤務手当が支給されます。

私の場合、1年間の平均で月当たり約2,500円の時間外手当がありました。
以外と少ないですね。

中間解放休息手当

ダイヤ系統の中には、朝夕のラッシュ時間帯対応として、朝乗務したあとに数時間の休憩(家に帰るなどしてよい)があり、その後また出勤して夜の乗務をすることがあります。
この中間時間帯も手当が出ます。

私の場合、1年間の平均で月当たり約8,500円の時間外手当がありました。

精勤手当

遅刻などをせずまじめに働いていれば支給されます。

私の場合、月額約1万5千円です。

通勤手当

バス運転手は自家用車(バイク、自転車含む)で通勤します。
早朝や深夜は公共交通機関が動いていないので当然ですね。
自宅から会社までの通勤経路の距離に応じ、通勤手当が支給されます。
いわばガソリン代なのですが、多くの場合実際にかかるガソリン代よりも少ない支給になります。つまり赤字ですね。
バイク自転車で通勤している人は多分黒字になります。

私の場合、月のガソリン代が約4千円かかりますが、支給されているのは約3,000円です。

勤続手当

勤続期間に応じて手当が支給されます。

私の場合、まだ1年目ですので約3,000円が支給されています。

その他手当

乗務せずに待機していたり、勤務はないけど拘束されていたりといった場合も手当が支給されます。

私の場合、1年間の平均で月当たり約7,000円その他手当がありました。

控除項目

会社員ですので、もちろん給料から引かれるものもあります。

税金

扶養家族のいない私の場合、約2万円が引かれています。

各種保険料

私の場合、健康保険料介護保険料、年金、雇用保険を合わせて約3万8千円が引かれています。

その他にも、組合費やちょっと意味不明の項目を合わせて約7千円が引かれています。

勤務環境や待遇など

勤務環境は決してよくありません。

労務管理

勤務シフトに応じて出勤時刻、退勤時刻が決まっています。

しかし出勤時刻に出勤すると高い確率で最初のバスの運行に間に合いません。
少なくとも15分前に出勤しておかなければなりません。

バスを営業所に戻してから給油洗車点呼といった流れがありますが、ほとんどの場合15分以上遅れて退勤します。

この出退勤前後の合わせて約30分は勤務時間として扱われませんので、サービス勤務になります。

また、営業所で安全に関する注意喚起のための研修等が行われますが、これも大部分がサービス勤務です。

運行中に1つの運行と次の運行の間の時間はトイレや食事などの休憩にあてることができますが、バス待機場での他のバスとの位置関係によってはバスを移動させる必要があるので、実質の休憩時間が減ります。これもサービス勤務ですね。

休日

一般の会社の土日祝にあたる「公休」は年間98日あります。

上場企業の多くは土日が104日、祝日が16日の合わせて120日前後(カレンダーの開始曜日による)ありますので、そのは大きいですね。

有給休暇

年間20日ほどあるようですが、取得率は大きくありませ。

自分が有給休暇を取得すると、その日に公休の運転手が代わりに休日出勤することになります。
勤務シフトを組んで運営している業種ですので、急な有給休暇は各所に迷惑がかかるため、有給休暇の申請7日以上前に行う必要があります。
「運転手が病気になったのでバスを運休します」というわけにはいきませんからね。

ここで問題となるのが、代休制度がないということです。
休日出勤すると手当が支給されますが、減った休日は戻ってきません。
とにかくお金が欲しいという運転手は休日出勤を歓迎しますが、休みが欲しい運転手は不満がたまります。

民間のバス会社はほとんどが同様らしく、世間で言われている「働き方改革」とは程遠い業種と言えます。

勤務環境

運行の合間の時間は休憩にあてることができますが、トイレコンビニがない場所が多いので不便です。
夏場のお弁当など、食事の確保も苦労します。

また休憩中はバスのエンジンを止めているので、は暑くは寒いので体に負担がかかります。

バスの軽微な故障対応のために工具電球類を持っている必要がありますので、私物と合わせて荷物が大きくなります。

まとめ

いかがでしたか?

教習所に行けば90%の人が大型二種免許を取得でき、バス会社の運転手募集に応募すれば90%の人が採用されるほど、バスの運転手になるのは比較的簡単ですが、待遇は決していいものではありません。

運輸業全般の運転手不足が叫ばれているのに、労働環境待遇が改善する様子はないようです。

バス運転手になろうとしている方の参考になれば幸いです。

 

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