バスの運転手を目指して -一人での実車運転開始-

バス運転手イラスト

バスの路線教習を終え、いよいよお客さんを乗せた実車の運転が始まりました。

不安でいっぱいの回送

初めて一人でバスに乗るこの日、まずは始発地点まで回送します。

車両の点検を終え、いよいよ回送出発です。
名札はセットしたか?
行き先表示機はちゃんと「回送」になっているか?
回送先を間違えていないか?
忘れ物はないか?

先輩社員もいなくなって一人でチェックしますが、とにかく不安だらけです。

初めてのお客様

始発のバス停で発車待ちをしていると、初めてのお客様が乗って来られました。
一気に緊張が高まります。

お客様から見れば、私が今日初めて一人で乗務してることなんてわかるはずはありません。
発車時刻になり、ドアを閉めてゆっくりとクラッチをつなぎます。
大丈夫。スムーズに発車できました。

特にミスもなく1本の乗務を走り終えると、少し気持ちが落ち着いてきました。

安心したのもつかの間

何本かのダイヤを走って慣れてくるとミスが出始めます。

バス停付近でのボタンの押し忘れが多くなってきました。
ボタンを押し忘れると、お客様の支払う運賃が正しくなくなります。

たまたま1つ前のバス停と今止まっているバス停の整理券番号が同じであれば運賃に影響はありません。
しかし整理券番号が異なると運賃が違ってきますので、お客様にお詫びをして訂正操作をする必要があります。

バス停が怖い

バス停によって停めやすい所と停めにくいところがあります。

歩道があるところでは、バスをなるべく歩道に近づけて停めなければいけません。
バスと歩道の間が大きく空いてしまうと、高齢の方やお体の不自由な方が乗車するのに苦労するからです。

しかし、歩道にタイヤや車体が接触してはいけません。
特に車体が接触してしまうと、それは交通事故扱いになってしまい、厳密には運行を停止して警察に届ける必要があります。

接触しないよう、ゆっくりバス停に進入すればいいのですが、その分ダイヤが遅れてしまいます。

先輩運転手の中にも接触させてしまった人が何人かいるそうです。
とにかくバス停に近づけるのが怖いのです。

早発が怖い

それぞれのバス停には時刻表があります。

時刻表示に記載されている時刻より早く発車してはいけません。
もしそのようなことがあれば、運輸局から処分を受けることになるそうです。

交通量が少ない時間帯では、運行がスムーズすぎて途中のバス停で早発してしまいそうになります。
いえ、正直何度か早発してしまったことがあります。
5秒とか10秒の早発ではありますが、規則では1秒であっても早発してはいけません。

早発をしないようダイヤ表を随時チェックするのですが、走行中はチェックできないので信号やバス停に止まったときにチェックしますが、乗り降りするお客さんが少く信号がスムーズだとつい見落としてしまいます。

お客様が怖い

早発の話をしましたが、バスのダイヤは基本的に遅延するようになっています。

おそらくダイヤを編成するときの前提として、ほぼ全ての信号が青信号で、ほとんどのバス停での乗降客がないか、乗降があっても1,2人であることが条件になっているようです。
そして所要時間は朝夕のラッシュ時昼間も同じになっています。

信号のタイミングや踏切などですぐに1~2分は遅延しますし、ラッシュ時は道路が渋滞する上にお客様の乗降にも時間がかかります。
1行程30分の路線で、ラッシュ時には15分から20分遅れることも珍しくありません。

特に駅に向かうバスでは、電車に間に合うかどうかとお客様がイライラしています。
到着が大幅に遅延すると「なんで遅れるんだ!」とお叱りを受けることもあります。

遅れた原因は運転手にあるわけではないのですが、サービス業ですので強く反論することもできません。

事故が怖い

バスは車体が大きい分、事故に遭うリスクが大きいです。

たとえ相手が悪くても急ブレーキをかけると、特に車内で立っているお客様がケガをしてしまいます。
またバス停に停車するときに、まだバスが動いているときに座席から立ち上がるお客様がおられると、止まったときのショックで転倒させてしまうことになります。
扉の扱いも気をつけないと、お客様を挟んでしまうことになります。

車内の事故も交通事故の扱いになり、警察への連絡が必要です。

まだ運転し始めて数ヶ月だというのに、何度怖い思いをしたことでしょう。

信号無視の車両や、路地からの自転車の飛び出しなど、相手が悪いこともありますが、私が安全確認を怠って他の車と接触しそうになったこともあります。

事故がなく営業所へ戻ったときは、心底ほっとします。

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コメント

  1. 堀 健一 より:

    はじめまして。大型2種免許の記事を拝見させて頂きました。私も同じ道を歩もうとしているところです。今のところ実車教習4時間終わっただけなのですが、一人前になれるかとても不安です。途中で挫折される方などいらっしゃるのでしょうか?年齢も49歳最後の転職と考えています。アドバイスあればお願い致します。忙しいなか本当に申し訳ありません。

    • hiroyuki より:

      記事を見ていただいてありがとうございます。
      きっと不安が大きいでしょう。
      私はまだバスの運転手になって数ヶ月しか経っていませんが、振り返ってみると教習所の頃やバス会社に入社した時、会社での研修などいつも不安でした。
      周りの人たちも同じような不安を抱えていました。
      軽四しか乗ってなかった私でもなんとかバスの乗務ができてますので、しっかり練習すれば大丈夫だと思います。
      教習所で挫折した人は見たことありませんが、入社して研修の過程で辞めてしまう人は何人かいました。
      誰でもできる簡単な仕事とは言いませんが、真面目に練習すれば多くの人は運転手になれると思います。
      不安はあるでしょうけれど頑張ってください。

      • 堀 健一 より:

        アドバイス頂きありがとうございます。
        子供がまだ小さいのですが転職を決意。最初は何とか出来るだろうという感じでしたが、いざ実車教習が始まると教官に怒られて一気に不安が襲ってきました。そんな時hiroyukiさんのブログを何度も読み返して勇気を頂いています。まだ始まったばかりでこんな弱音を吐くようではダメですね。また明日から実車教習始まりますので頑張ります。またいろいろとアドバイス頂ければ幸いです。ありがとうございました。

      • 堀 健一 より:

        お疲れ様です。
        何度もすいません。
        失礼ですが実際のところ収入はどれくらいなのでしょうか?月給は手取りで20万はないのでしょうか?休日出勤しないと厳しいのでしょうか?求人には一年目で年収400万とありました。当然休日出勤何度か入れてだと思います。その辺りも凄く気になっています。

        • hiroyuki より:

          収入についてはバス会社によって異なると思います。
          私は入社してまだ1年経っていませんので、実際の年収についてはわかりません。
          会社の求人では年収350万円となっていました。
          直近の月収は、休日出勤4回で手取り22万円でした。
          私の入った会社は年齢によって変動する年齢給がありますし、扶養家族の人数によっても変わってくると思います。
          また前年の収入が課税基準に届かなかったので、今年は住民税が0です。
          休日出勤についてはダイヤの巡りによって変わってきます。
          休日出勤して収入を増やしたいの休日出勤がない人や、休日出勤したくないのにたびたび休日出勤を命ぜられる人もいます。
          参考になれば幸いです。

          • 堀 健一 より:

            お疲れ様です。
            あれからどうですか?バスの運転頑張っておられますか?
            私は第二段階4時間終了したところです。奈良交通に内定を頂きそのまま入社の予定です。しかし今すごく迷っています。そのままバス運転手になるかトラックドライバーになるか他の仕事をするかで求人を見る毎日です。私が気になっているのは、休みが少ない、1日の拘束時間が長い。自分の時間が取れない。などです。hiroyukiさんも迷われたと思うのですが、実際入社して良かった点、悪かった点などありますか?良かったら教えてください。

  2. 堀 健一 より:

    お疲れ様です。
    休日出勤は希望では無いのですね。やはり事故などをするとシフトが少なくなるのでしょうか?常にバス運転士が不足しているとの事ですが実際辞めてしまう人が多いのでしょうか?昨日の教官は給料安いのになぁって言われて嫌な思いをしました。同じグループ会社なのにほんと失礼ですよね!
    こんなネガティブな質問ばかりで申し訳ありません。